※この記事は決して費用助成の悪用を推奨していません。

「名古屋市の補助を使ってはしかのワクチンを受けたいのですが」
(患者)
「はしかですか?はしかのワクチンの補助はありませんが……」
(病院)


「え、役所では補助があるって」
「あぁ、もしかして、妊娠を希望される女性の風疹でしょうか?」


「妊娠を希望しなくても女性ならはしかの補助が出ると聞いています!」
(うーん、そんな制度はないのだけれど……困った)

名古屋市に「はしか(麻疹)」のワクチン補助はない
正確に言えば「はしか」(麻疹)のワクチン補助は名古屋市にはありません。
しかし、ネットで「名古屋市 はしか ワクチン 補助」と調べると
一番上に名古屋市の公式ホームページがあります。

そこには確かに「費用助成」の文字が

これはいったいどういうことなのか?
名古屋市にあるのは「三日ばしか(風疹)」の補助
名古屋市には「はしか(麻疹)」のワクチン補助はありませんが
「三日はしか(風疹)」のワクチン補助があるのです。

同じ「はしか」じゃないの?
非常に似ていますが違う病気ですね。
あ、でも使うワクチンは一緒なんですよ。


?????
現在流通しているワクチンは「風疹・麻疹混合のワクチン」
現在市場に流通しているワクチンはMRワクチンと呼ばれ
「風疹・麻疹混合のワクチン」です。
また、名古屋市が補助を出している風疹ワクチンは
このMRワクチンを接種することになります。
なので、風疹ワクチンの補助を受けてMRワクチンを接種することで
「はしか」と「三日はしか」両方をカバーすることが出来ます。

じゃあそっちの風疹の助成制度でワクチンを打ちたいです!
では次に対象者かどうかを確認していきましょう。

文章上は「妊娠を希望される女性」しかし実態は女性全員?
一応、風疹ワクチンの費用助成は
「妊娠を希望される女性」ということになるのですが……


女性なら費用助成があると聞いてたんですけど……
(うーん、それだと費用助成の対象外なんだよな……)

実際に妊娠を希望される女性かどうかは判断がつかない
どうして患者さんと病院側でこのような食い違いが起こるのか?
おそらく、費用助成の対象者が文章上は「妊娠を希望される女性」になっているが
実態は「女性全員」が対象になってしまうからだと考えられます。

妊娠を希望する女性?女性全員?
そもそも、病院側も役所側も、費用助成希望者が本当に「妊娠を希望する女性」かどうかは確認のしようがありません。
いくつになっても「妊娠を希望しています」と言われてしまえばたとえ虚偽の報告であっても費用助成が行われます。
ですので、実態としては「女性全員」が費用助成の対象になってしまいます。
しかし、病院側から虚偽の報告を進められない
役所から「(実質)女性全員」対象だと聞いていても
病院で「妊娠は希望していない」と言われてしまうと
いくら実態が「女性全員」の費用助成制度だったとしても
病院側としては
「妊娠を希望していなくても、希望していると言って助成制度を使いましょう!」
なんて進められません。
本来は費用助成は諦めるべきなのだが……
ここまで説明したように、正確に言えば
「妊娠を希望しない女性」の「はしか(麻疹)」のワクチンは
費用助成対象外なので費用助成は受けるべきではありません。

でも最近はしかが流行ってるからワクチンが打ちたいんです……
そういった理由ですとなおさら自費での接種になりますね。
正確な書面上の話ですけど……


つまり、本当は「はしか(麻疹)」のワクチンを希望だけど
「三日ばしか(風疹)」のワクチン希望だと伝えて
さらに本当は「妊娠を希望していない」けど
「妊娠を希望している」と言ってしまえば
女性なら誰でも無料で打ててしまうと?
まぁ…………そうなっちゃいますね…………
本来はダメですよ??

※この記事は決して費用助成の悪用を推奨していません。
※個人的な理由でワクチンの接種を望む場合は
自費での接種をお願いします。
※患者さんと病院側の食い違いによる
トラブル回避にお役立ていただけると幸いです。