作品紹介
記憶を失くした幽霊の人香を相棒に、探偵事務所を営みながら人香失踪の真相を探っている元刑事の巻矢。
元の職場での警察手帳紛失事件や、不思議な着ぐるみにまつわる謎を解決していく中、妹を助けてほしいと依頼に来た人物にはめられ、二人は廃ビルに監禁されてしまう。
巻矢の許に持ち込まれたそれぞれの謎は、やがて行方不明となっている人香の足跡に繋がっていき――辿り着いた先に待っていた意外な真実。心優しき幽霊と苦労性な探偵を待ち受けていた運命とは――!?
この二人に注目！！
巻矢健太郎
刑事を辞め、探偵として元同僚・人香失踪の謎を追っている。
ぶっきらぼうながら面倒見が良く、幽霊になった人香に振り回される苦労人。
月島人香
巻矢の元同僚で心優しき美青年。突然行方不明になり幽霊となって現れた。
失踪時の記憶はない。
依頼人に取り憑き、探偵事務所に厄介な問題を持ち込む。
推理小説として ★★★★☆
事件の都合上時系列がバラバラに描かれており、読みにくさがあります。
しかし、最後まで読み進めて改めて整理すると
推理小説として気持ちのいいまとまりがあります。
最後の種明かしでは、事件が紐解ける様が面白く
夢中で読み進めてしまいました。
純粋にミステリー作品を読みたい人にはおすすめ出来る作品です。
キャラ文芸として ★★☆☆☆
一巻より更にそれぞれのキャラクターに踏み込んだ内容が描かれています。
しかし、曖昧な点や抽象的なところもあり、何故キャラクターたちが
そう考えるのか？という根拠が弱いように感じました。
バディ小説として一番の根幹になるであろう
何故巻矢が人香に執着しているのか？という理由の描き方が弱く残念でした。
全体的に心理描写が弱く、あまり心揺さぶられず没入感もありませんでした。
読みやすさ ★★★☆☆
多用というほどではありませんが、聞きなれない単語も使用されているため
ところどころ読む手が止まってしまいました。
二巻は作品の都合上時系列がバラバラに描かれているため
余計に読み進めにくくなっています。
二人の関係性 ★★☆☆☆
正直現段階ではそこまで惹かれるものはありませんでした。
もともと推理小説に強い作家なので、バディ小説として期待するより
ミステリー小説として期待する方が良いです。
まとめ
続きが出たら是非読み進めたり！という感想はありませんでした。
ただ、三巻以降でバディの関係に進展があるなら見てみたいです！
